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【書評・要約】『夢をかなえるゾウ2 ~ガネーシャと貧乏神~』(文庫版) 水野 敬也 著


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「夢をかなえるゾウ2 ~ガネーシャと貧乏神~」

 

 本書の紹介

【基本情報】

題名:夢をかなえるゾウ2 ~ガネーシャと貧乏神~

著者:水野 敬也

頁数:328p

出版社:飛鳥新社

発売日:2014/12/5(第1刷発行)

 

【概要】※本書裏表紙より

万年売れない芸人、西野謹太郎のもとに傍若無人な成功神・ガネーシャが現れた!しかも横にいるのは”貧乏神”の幸っちゃん・・・って何それ?第二弾のテーマは、生きていく上で避けては通れない”お金”の話。「夢」を実現させようとする人は「お金」とどう向き合っていけばいいのか。笑って泣けてタメになる自己改革小説第2弾。

本書のポイント

本書は、主人公である芸人の西野が、前作登場した「ガネーシャ」だけでなく、「貧乏神」や「釈迦」からも教えを受けることで成長していくストーリーである。西野が受ける教えは次のとおりである。

教え一覧

ガネーシャの教え】

1.図書館に行く

2.人の意見を聞いて、直す

3.締切りをつくる

4.つらい状況を笑い話にして人に話す

5.優先順位の一位を決める

6.やりたいことをやる

【貧乏神の教え】

7.楽しみをあとに取っておく訓練をする

8.プレゼントをする

9.他の人が気づいていない長所をホメる

10.店員を喜ばせる

11.自分が困っているときに、困っている人を助ける

12.欲しいものを口に出す

13.日常生活の中に楽しみを見つける

【釈迦の教え】

14.つらいとき、自分と同じ境遇にいる人を想像する

 

次の「ポイントのまとめ」では、私が特に気になったポイントを、自分なりにまとめて取り上げてみたいと思う。

ポイントのまとめ

「2.人の意見を聞いて、直す」より

・最終的に成功する人間というのは、「自分には才能がない」と「不安」を持っている人間である。そういう人が、人の意見に耳を傾けて、試行錯誤していくことで最初の頃には想像もできなかったような成長を遂げる。「聞く耳を持つこと」。それが「成長」するための最大の秘訣である。(P90)

「8.プレゼントをする」より

・子どもの頃、「〇〇(楽しくないこと)をしたらお小遣いとして100円あげる」という形でお金をもらうと、「お金は、楽しくない作業をするともらえるもの」という考えを持つようになる。しかも、その作業をする前からもらえる金額がわかっているので、「いかに楽して作業を終わらせるか」ということばかり考える人間になる。そのお小遣いが、アルバイトの時給になり、会社の月給になっていき、給料の範囲内の仕事を嫌々するだけになってしまう。そうならないためには、お金という見返りがなくても、「人を喜ばせることは楽しい」という経験をすることが必要である。(P113)

ガネーシャと出会って西野が経験から気づいたこと

・不安になったとき、逃げようとすればするほど、その不安は大きくなっていく。逆にその不安の中に飛び込んで、自分のできる限りのことをしていると、不安はまるで幻だったかのように消えることがある。不安に実態はなく、自分の不安に対する姿勢がそのまま不安の大きさを決めてしまうため、不安を感じたときこそ前に出るべきである。(P160)

「11.自分が困っているときに、困っている人を助ける」より

・自分が困っているときに人を助けてあげられると、自分も「困っている」という感情から抜け出すことができる。そのとき人は、大きく変わる。当たり前のように、人を喜ばせることができるようになる。(P209)

「12.欲しいものを口に出す」より

・お金持ちになるためには愛を楽しむことである。お客さんを喜ばせる、困った人を助ける、これは一言で言えば他人を愛するということ。私たちにとって、人を愛することは楽しくて気持ちいいことであり、与える経験を通してその気持ちを大きくしていくことが重要。ただし、お金持ちになるには与えるだけでなく、他人から受け取らなければならない。与えるだけの人はただの「いい人」であり、他人から嫌われたくないという気持ちから自分の欲求を抑えつけてしまう人である。そういう人は何かを手に入れることも、何かを成し遂げることもなく、最後には「やる気」も失ってしまう。自分の欲求を口に出すと他人の欲求とぶつかり、「いい人」ではいられなくなるが、それでも欲求をぶつけながら、お互いが喜べる道を見つけていくことが、成功するための秘訣なのである。(P247)

「6.やりたいことをやる」より

・自分の知らない場所、憧れる世界は、思いもよらなかった色んな経験(辛いことや苦しいことも含めて)をさせてくれる。そこは自分が一番成長できる場所である。だから、自分の憧れる場所や世界に飛び込んで、たくさん経験して成長した人間が、自分にとって一番向いていることを見つけたときに、自分にとってもお客さんにとっても、最高の状態を生み出すことができるのである。(P264)

「13.日常生活の中に楽しみを見つける」より

・どんなに素晴らしい服や食べ物、部屋や旅行も、お金で買える喜びはすべて他人が作ったものである。どんなにつらい状況でも、それを楽しもうとする気持ちさえあれば、人は自らの手で喜びを作り出すことができる。お金がなくても、人は幸せになることができるのである。(P269)

ガネーシャのセリフより

・たくさんの人を喜ばすことだけを「成功」と思っている人が多いが、たった一人の人間をたくさん喜ばすのも「成功」である。(P289)

最後に

本書は、主人公である芸人の西野が、神々を始めとする登場人物や様々な出来事を通じて、「成功とは何か?」、「幸せとは何か?」を学んでいく内容である。前作の第1弾と同様に、その学びは非常にコミカルな物語の中で展開されていくため、読みやすく、頭に入りやすいところも本書の魅力であると思う。これだけ読みやすいと、読書が苦手な方やお子様にもおすすめできるので、少しでも興味を持っていただければ、ぜひご一読いただきたい1冊である。

(↓表紙に変更あり)

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